胃がんの本 その2
気持ちはおおむね安定している。嘆いたり泣いたりはしない。
とは言え、やっぱりがんのことを考えると複雑な気持ちになる。ネットで調べるのはもういい加減にして、本を読んでいる。
たまたまkindleで検索していたら、出会った本。
これは大変良かった。
もし、ご本人やご家族ががんと診断された方がいらしたらご一読をお勧めします。
特効薬や最新治療や病院情報が出ているわけではありません。
治療を否定する「闘うな」系の本でもありません。
でも、もしかしたら少し気持ちが楽になるかもしれません。
がんを告知されたら読む本―専門医が、がん患者にこれだけは言っておきたい”がん”の話
- 作者: 谷川啓司
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2015/09/17
- メディア: Kindle版
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書籍版はこちらです。
がんを告知されたら読む本―専門医が、がん患者にこれだけは言っておきたい“がん"の話
- 作者: 谷川啓司
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2015/09/10
- メディア: 単行本
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おとなしい一日
(今日はがんの話題ではありません。当分そうなりそうですm(__)m )
朝から曇り空。風も強い。低気圧?
夫を送り出した後は、なんだかだるくていまひとつ動きがよくない。病院に(がんではなくかかりつけ医のほうに)行こうと思っていたけど、やーめた。パソコンに向かう気にもなれず、コーヒーを飲んでしばらくぼんやりしていた。
コーヒーも紅茶も好きなので、一日に5杯くらいは飲む。胃を壊してからはコーヒーはカフェインレスにしているけれど、紅茶は普通のもの。近くにアーマッドのカフェインレスのアールグレイを売っているお店があるけれど、お高いので・・・
しばらく休憩した後、のそのそと行動開始。掃除して、洗濯して干して(今日はお風呂場に。浴室乾燥機が大変ありがたい!)、片付けを少しして、その後はだるくて、やっぱりソファで寝てしまった。
結局、今日はどこにもいかず、ごみ出し以外は外にも出ていない。
ほんとにこんな日がくるとは・・・時間の余裕たっぷり。これで病気でなければねえ。今はほとんど何も症状がないので、かえって戸惑ってしまう。
夕方、思い立って数年ぶりにホームベーカリーを出してきて、パンを焼き始めた。
久しぶりだなあ。焼き上がりが楽しみ。
パンつながりで思い出の写真を載せてみました。あ~、旅に出たいなあ。
次に出かけられるのはいつだろう。
方針決定
CTスキャンなどの検査の結果が出た。
早期胃がんと思われる。他臓器、リンパ節への転移は今のところ認められない。
ステージは1。心底、ほっとした。
粘膜下層までいっているのと低分化型といわれるタイプのがんなので、内視鏡での切除は不適合。手術は腹腔鏡で行うことになった。全摘出ではなく、三分の二くらいの切除で済みそう。よかった!(ただし、開けてみないとわからないところはあるから、あくまで「今のところ」の見立てである)
「開腹と腹腔鏡とどちらがいいですか?」と先生に聞かれた。
え?選べるんですか?
数年前、群馬大学の事故事例などが大きく報道され、腹腔鏡手術を拒否する患者さんもいるという。一瞬躊躇したが、やっぱり腹腔鏡でお願いすることにした。
諸々の事情により、手術は5月の中旬になった。
さあ、しばらく時間がある。どうしようかな。
仕事に行く、と言ったら夫が猛反対。でも、元気はあるんだよ。うむむ。
落ち着かない
妄想。海外移住。夫の海外赴任にくっついていく。
昨年は一時期、そんなことを考えて海外生活についていろいろ調べたりしたのだ。もちろん、空想生活である。海外赴任はやっぱりなくて(いや、まったくゼロパーセントではなかったのだが)、こうしてここにおります。
予想もしなかった病気の発覚。これこそ妄想であってほしいよね。
通販のカタログを見ても、あ、この先サイズわからないから買わない、とか、会社に行かないから必要ないとか。無駄なお金が出ていかないのはいいけれど、生活のいろいろな場面で制限がかかっているのを感じてがっかりする。
旅にも当分行けそうにないし(それどころじゃない!と経験者の方には叱られそうだ)、Google map で旅の足跡をなぞったり、旅の本を読んでは、また落ち込んだりしている。
いやいや、手術して治療が始まったら、こんなノーテンキなことは言っていられない、だろう。(そのくらい想像はつく・・・)ひたすら落ち着かない日々。
ラジオ語学講座、今日から聴き始めました。中国語、さっぱりわからない。ピンイン覚えられるかもはやくじけそう。英語とスペイン語は楽しい。さて、手を広げすぎた感もあるがいつまで続くか。はたして。
時間だけはあるので
あとしばらくは時間だけはある。
今まで、時間に追われてばたばたする生活が続いていたので、こんなにのんびり過ごしていいのかと少々とまどったりもする。家事をしたり昼寝したり本を読んだり音楽を聴いたり・・・病気でなければ天国である。
最近読んだ本、と言っても漫画だけど。大学病院にかかるので、知識を仕入れておこうと(いや、そんな目的意識をもってではないが)。
面白かった! 病院に行くたび、研修医の先生はどれかなあなんて名札をちょっと気にしたりしている。そういえば、昨日「student doctor」と書かれた名札の女医さんに点滴の流れ具合を調節してもらったけど、あの方がそうなのかしら?
まだまだスタートもしていません。闘病記とはまったく言えません。
何か情報を求めていらした方、参考にならずごめんなさい。
CTスキャンとバリウム検査
今日は検査の日。朝いちばんと早い時間を指定されていたので、久しぶりに夫より早く家を出た。
まずはCTの方から。すでに5,6人の人が受付前のベンチで待機中。ほどなくして名前を呼ばれて処置室へ。事前に点滴の針を入れる。これが痛かった!私は気が弱いので注射の針を入れるところを正視できない。ちらっと横目で見ると、ああ太い針(泣)・・・。もっとも針が収まった後は徐々に痛みは引いて違和感だけになった。
点滴を引っ張ってまた待合で待つ。すぐにまた名前を呼ばれて検査室の中へ。巨大な機械。横になってしばし待つ。「体が熱くなりますが、大丈夫ですからね」と若い検査技師さん。短いトンネルのような機械が移動してきておなかのあたりに。ふと眼を上げると呼吸する動作の絵文字(表示)が、技師さんの指示に合わせて息を吸ったり吐いたり。CTで体内が熱くなる、というのは事前の説明書にも書いてあったし、ネットで調べてもそのように出てくる。が、いつまでたってもそんな感じはしてこない。・・・と、思ったら突然、食道から尿道(露骨ですみません)のあたりまで体の内部がカッと熱くなってきた。これか!なんとも言いようのない不快な感じ。うわあ嫌だ、と思う間もなくその感覚は収まって、「はい、お疲れ様でした」と検査は終了した。また点滴をがらがらと引いて処置室へ。針を抜いてもらってテープで止血してここは終わり。
次のバリウム検査まで2時間もある。何していよう。まさかお茶を飲むわけにもいかないし。仕方がないので、受付ロビーの空いている椅子を探して、kindle にダウンロードした本を読んでいた。もうずうっと昔、大学生の頃に課題として読んだ本である。なかなか読みごたえあり。こんな内容だったっけ。時代が違うとはいえ結構ハードだ。イラストが今風で可愛いけど。
話をもどしまして。
集中して読んでいたら、もう検査の15分前。X線の検査室に移動する。バリウムを飲むのは何度も経験があるけれど、やっぱり好きではない。ただ、今日のバリウムはあっさり系と言うか、それほど飲みにくくはなかった。時間をかけてずいぶん丁寧に調べられた。仰向け、斜め、何度も回転させられてバリウムを胃壁に張り付けて検査。
そういえば検査技師さんが気になること言っていた。
(何度も回転させるのは)「病変が細かくて(よく見るためですよ)」。
え?それなに? まだすべての診断が出ていないんだから、気になることぽろっと言わないで~。患者はデリケートなんだから。気にしない気にしない・・・
私の気持ちはともかく、検査は順調に済んでお会計。本日は約12,000円也。やっぱりお金がかかります。がん保険の申請、いつしよう。手術終わって退院してからかしら。
朝食抜きでおなかが減っているようなので(実はこの頃、おなかすいた!というきれいな空腹感があまりない。病気のせいか、はたまた不安によるストレスか)、病院のティールームでパンとコーヒー。カフェイン入りだけどかまうものか。
本屋さんに寄って、4月からのNHKラジオ語学講座のテキストを買って帰宅。英会話、スペイン語、中国語。話せますかって?いいえ。初歩の英会話のみ。
治ったら旅に行くの!そのくらいの目標で気持ちをあげて行かなくちゃ。どうせしばらくはひまがあるしね。(語学講座はたして何月まで続くか?)
闘病記を読む
今は検査(CTスキャンとバリウム)前の待機期間のようなもので、時間がたっぷりある。
朝、家事をひととおり(雑に)終えたあとは、パソコンに向かっている。胃がんの情報や闘病記、あとは同年代のひとのブログなどあちらこちら読んでいる。
情報は時に両刃の刃となる。おおむね楽天的に考えている私だけれど、厳しい闘病をされている方のブログを読むと、やはり私もこういう段階を踏んでいくのだろうかと不安になってくる。たまたまかもしれないが、私が読んだ闘病記のブロガーさんはほとんど何の自覚症状もなかったのに、健康診断などで偶然見つかったというケースが多い。病はひとそれぞれ、わかってはいるけれど不安はぬぐえない。
・・・考えていても仕方ない。想像してるだけでは何もできない。ふう・・・
一日曇っていた空に夕日がさしてきた。気持ちを切り替えて夕食の買い物に行こう。
明日はCTスキャンの検査の日。結果説明はさらに一週間後。落ち着かない日が続く。