検査の結果
今日は先日の内視鏡検査の結果を聞く日。
朝いちばんで、夫と消化器内科に行った。早い時間にもかかわらず、待っている人が結構多かった。予約時間をしばらくすぎた後、名前を呼ばれて診察室へ。
結果。早期胃がん。粘膜下層まで届いている(軽いほうから二段階目。SM)大きさは24ミリ。内視鏡でとれるかとれないかのぎりぎりだが、低分化腺癌、印環細胞がんらしく(進行しやすい)、将来的なことを考えると胃の摘出手術にした方が良い、との先生の判断だった。丁寧に説明をしてもらい、こちらの質問にもわかりやすく答えていただき、良い先生だった。
「今、院内紹介状を書きますから、このまま外科へ回ってください」と言われた。
木曜日は先生の診察日ではなかったのだが、食道胃腸外科の新患受付の日のため、わざわざ今日にしてくれたらしい。出直さなくて済んだ。ありがたい。
本当は内視鏡での除去を期待してはいたのだが、先々のことを考えると仕方がない。
「僕の親なら迷わず手術を勧めます」と言われたのがストライクだったかも。
はっきりと「とってしまえば将来の憂いがずっと少なくなります」と言ってくれたのもありがたかった。
その後、改めて外科の初診手続きをして、食道胃腸外科で説明を聞いた。
説明をしてくれた先生も丁寧でわかりやすかったのだが、新患に説明をする担当のみということでちょっと残念。
CTスキャンとバリウム検査の予約、入院の仮予約(まだ手術の日も決まっていないのに仮予約とその前の指導、呼吸法リハビリとか、口腔ケアとか)。
今日中にできる血液検査、レントゲン検査ほか、様々行って、結局病院を出たのは4時近くだった。まさに一日仕事だ。
ほぼ予想はしていたが、やっぱり手術になった。
それにしても、来週CTスキャン、その結果説明が再来週。さらにそれからすぐ手術という訳ではないらしいから時間がかかる。そんなに引き伸ばしていていいの?
もっとも緊急性がないから、そのようなスケジュールなのかもしれない。不安ではあるけれどね。
歯の手入れ
がんの告知を受けてから、闘病記や体験した方のブログをいろいろと読み漁っている。その中で、入院前には口の中のケアが大切だということを知り、歯医者に行くことにした。
近所のある歯科医院をネットで調べると、ネット上から予約ができることがわかった。便利なものだ。で、さっそく行ってきた。
ずっと歯石の除去とかしていなかったから、ちょっと恥ずかしいくらいの口の中。時期未定だが確実に入院の予定だと伝えると、虫歯の治療は後日予定が立てられるようになってからで、まずはクリーニングをしましょう、ということになった。
歯科衛生士さんが丁寧にクリーニングをしてくれて、とてもさっぱりした。こんなに時間をかけてもらったのは初めて。それだけ汚れがたまっていたということか・・・(恥)。
検査の結果は来週。それまでできることを少しずつやろう。
仕事
先日の内視鏡検査の翌日から、三日間続けて出勤した。
繁忙期で人手が足りないことはわかりきっているから、働けるうちは働きたい。
本社から応援が来てくれるのかと思ったら、支社内でなんとかやりくりせよ、と。
先週一週間は、支社長はじめ支社のみんなが協力してくれて、なんとかなったようだ。
私の仕事は事務方だけど、社内のマニュアルがあるとはいえ、細かいことのいろいろはやっぱり実際やっている者でないと塩梅できない。少ない日数で少しでも引き継げるようにと、メモをたくさん書いて資料に添付した。
仕事は楽しい。体調も悪くない。この間までの背中の違和感は、ずっと胃潰瘍の治療薬を飲んでいるせいかほとんど感じなくなった。食欲はまああるし、胸やけも痛みもない。毎日LG21のヨーグルトを食べているせいか、お通じも以前よりずっとよくなった。どこが病気?と思ってしまうくらい。誤診だといいなあ、無理だろうなあ。
本音を言えば、仕事をしている方が気が紛れていいのだ。
心の底では不安だし、怖い。リンパまでいっているとか、予想より進んでいるとか、想像するとぞっとする。なるべく楽天的に考えようとは思っている。心配して、また潰瘍を悪化させては困るし。
明日からは休み。来週一日だけ出勤して引き継ぎをしたら、当分はお休みだ。
さっさと切って治って(抗がん剤とか必要なくて)、普通のくらしに戻りたい。
鎌倉 光則寺のフキノトウ。
内視鏡検査
今日は大学病院での内視鏡検査。ひとりで、電車とバスを乗り継いで行ってきた。
指定の時間より早めに着いたが、内視鏡センターにはすでに10人以上の方が待っていた。病院は建物も内部も新しく(リニューアル?)、明るくて快適さを感じさせるように作られている。
受付の後、血圧を自分で測るように言われて待合の血圧計で測定したが、いつもよりずっと高かった。緊張しているのだな、やっぱり。
今日は麻酔で眠った状態での検査。名前を呼ばれて事前に点滴(リンゲル液と書いてあった)を始める。しばし点滴と繋がれた状態。やがて、本番の検査。
ほとんど手術室のような部屋に入り、点滴を付けたまま診察台に横になる。
鼻に酸素のチューブが入れられ、喉の麻酔のスプレーをされた後、「はい、ではお薬を入れますね」と看護師さんに言われた後の記憶がない。
気が付いたら、回復室のリクライニングチェアにいた。どうやってここまで来たのだろう?看護師さんに聞いてみたら、車いすで来たとのこと。
かすかに車いすに座ったような気もするが…はっきりとは覚えていないなあ。時計を見ると、1時間近く眠っていたようだ。
会計を済ませて、またバスと電車で帰宅。
帰った後は、とてもだるくてそのままソファで眠ってしまった。
検査結果は10日後。しばらく心配の日が続きそうだ。
発覚までのこと
病気の発覚についての覚え書き。
昨年秋口くらいからなんとなく背中に違和感があった。11月の会社の健康診断では、胃のレントゲンを撮ったが異常なしとされる。
それでも右側背中の違和感がぬけない。痛いのではなく、後ろからぎゅっと背中の中に手を突っ込まれているような、そんな嫌な感じ。胃の痛みや胸やけはほとんどないが。
母がすい臓がんで闘病中なので、そのあたりも気になった。
皮膚科でかかっている中規模の病院に行って内科を受診し、背中のことを言うと
「レントゲンで異常がなかったのなら、すい臓かな?エコーで診てみましょう」とのこと。予約が取れたのが年末で、休みをとって受診・検査してきた。
年が明けて、結果を聞きに行った。異常なし。念のために受けた血液検査も腫瘍マーカー(膵臓)も異常なし。「症状が続くなら、一度内視鏡を受けた方がいいですね」との医師のお話。この時点でさっさと内視鏡検査の予約をすればよかったのだが、仕事の休みが取れなかったことや、実家に行く都合などなどで結局2月になってしまった。
2月なかば過ぎ、内視鏡検査を近所の医院で受けた。小さな医院だが設備が揃っていて、「かかりつけ医」としてお世話になっているところである。検査の後、先生から「胃潰瘍がある。それと組織を4つくらいとって生研に回しますから」とのお話。ピロリ菌に関しては疑陽性(?)。カラーマーカーが微妙な色だった。念のため、一週間ピロリ菌を殺菌する薬を処方してもらう。
生研の結果は電話でも聞けるとのことだったので、一週間後くらいに電話をした。
その際の先生との会話
「ああ、ちょっとね。よくないものがあったようでね。一度大きい病院で精密検査を受けた方がいいですね」
「え?まさか癌ですか?」
「ううん、まあそうですね」
なんとまあ、あっさり。私も思ったより愕然とはしなかった。ショックだったけど。
次の日、休みをとって朝から医院へ詳しい話を聞きに。
組織検査の結果表にははっきりと「中~低分化せん癌」と書いてあった。はあ。
泣いたりはしなかったけれど(いくぶんかの覚悟ができていようだ)、やはり普通の気持ちではいられなかった。
死ぬとかそういうことは思わなかった。切れば治るだろうとは思ったので。
でも、動揺していたのか、お昼から会社へむかう電車の中でお気に入りの傘を置き忘れてなくしてしまった。